序論
人類の歴史において、幾何学的世界像、宗教的世界観、物理学的世界像はそれぞれ独立して発展してきた。
しかし、21世紀以降の量子論・意識研究・情報理論の進展により、これらの分野を統合的に理解する必要性が高まっている。
本稿では、非ユークリッド空間、霊魂の存在仮説、量子物理学、そしてレイヤードされたパラレルワールドの概念を結びつけ、新たな形而上学的・物理学的パラダイムの試論を提示する。
Ⅰ.非ユークリッド空間と多次元性
ユークリッド幾何学は「平坦な空間」を前提とするが、リーマン幾何学などの非ユークリッド空間は「曲がった空間」や「複数次元の重畳」を許容する。
一般相対性理論においても、重力は「時空の曲率」として定式化されており、非ユークリッド的な視点が不可欠である。
ここから導かれる直感は、空間は一義的に決定されたものではなく、複数の位相や層(レイヤー)を持ちうるという点である。
Ⅱ.霊魂の仮説と情報存在論
霊魂を物質的存在として理解するのではなく、情報的存在として理解する試みは20世紀後半から見られる。
すなわち、霊魂とは「意識を保持する情報構造体」であり、これは物質基盤から独立して保持されうる。
非ユークリッド空間を「情報空間の多次元的層」と解釈するならば、霊魂はこの空間の一つのレイヤーに配置されると考えられる。
従って、霊魂の存在は非ユークリッド空間の位相的多様性において物理学的に説明可能となる。
Ⅲ.量子論と意識の接続
量子力学は、観測と実在の関係において大きな哲学的問題を含んでいる。
特に「波束の収縮問題」は、観測者の意識が量子状態の確定に関わるのではないかという議論を生んだ。
もし意識が量子過程に干渉しうるなら、霊魂=情報構造体は量子力学的基盤を持つと解釈できる。
さらに、多世界解釈(Everett)を参照するならば、観測のたびに世界は分岐し、並列的に存在する。
この多世界は、非ユークリッド的なレイヤード空間の中に格納されると考えることで、霊魂が「並行世界を横断する主体」である可能性が浮上する。
Ⅳ.レイヤード・パラレルワールド仮説
ここまでの考察を統合すると、次のようなモデルが立ち上がる。
基底層:物理的世界(ユークリッド的世界) 量子層:確率振幅としての多世界(非ユークリッド的分岐) 情報層:霊魂や意識を構成する情報的実体 超越層:霊魂がアクセスしうる高次元空間、宗教的・神秘的次元
これらの層は非ユークリッド空間のように相互に交差・重畳して存在する。
すなわち、我々が「一つの世界」に見ている現象は、実際には複数の層の干渉縞として現れているにすぎない。
Ⅴ.結論と展望
本稿では、非ユークリッド空間の多次元的位相を霊魂の存在基盤として理解し、量子論の多世界解釈を重ねることで、レイヤード・パラレルワールド仮説を提示した。
これは哲学的思索であると同時に、情報理論・量子物理学・宗教哲学の接点を探る実験的試みでもある。
今後の展望としては、
量子情報理論を応用した「霊魂=情報構造体」のモデル化 脳科学における非局所的意識の検証 非ユークリッド幾何と位相幾何学を用いた霊的次元の数理化
が課題となる。
結論として、霊魂と物理学は別領域ではなく、非ユークリッド空間の重畳構造において一つに統合されうる。
これは人類の意識進化における重要なパラダイム転換である。
坂口義典 2025 9/6
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